■ 会長挨拶

大不況下の就活

保護者会会長 森田 日出男

保護者会会長

未曾有の不況下、学生の就職が大変厳しい状況を迎えています。 昨年までの売り手市場といわれた学生の就活は、昨年秋ごろから様変わりしたようです。就職がうまく行かずに立ち往生している学生にも、うまく就職が決まった学生たちにも等しく様々な不安が蔓延しています。

世界的な経済の混乱は、われわれ庶民の力ではどうすることもできませんが、苦闘を余儀なくされている若者たちの力になってやれるのは、やはり家族をはじめとする身近なものの存在です。こうした時にこそ、その日頃の在りようというものが問われます。

わが国よりもはるかに厳しい状況が伝えられている中国や韓国の若者が、意外に明るい表情なのは、やはりかれらを支える家族関係の、強い結びつきが背景にあるからと思われます。いまさらそれを真似るわけには行きませんが、かつて私たちの社会も家族や親戚、地域や学校などの強いつながりで結ばれ、幾多の危機を乗り越えてきました。この豊かな社会に生きるわれわれに、果たしてそれに代わるものはあるでしょうか。

この国に久しく続いた平和と繁栄のなかで、妙に捻じ曲がったり、あるいは気の抜けたサイダーのように希薄になったりした親子関係に、いま大不況という大きな試練が降りかかっています。嵐の前にもろくも吹き飛ばされてしまうか、果たしてこの試練を生き延びてゆくことができるか。ひょっとしてこれが、全く新しい親子関係構築の契機となるかもしれません。改めて、家族というものの在りようを問い直してみる機会なのではないかと思います。